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犬山祭を愛する祭り人の皆さんへ

犬山祭を愛する祭り人の皆さんへ

今年の犬山祭は中止になりました。

この祭を一年心待ちにしている皆さんにとって
なんとも言えない、
さみしくて残念な思いだと拝察します。
桜咲くうららかな春の日に犬山城と針綱神社を目指して、
城下町に展開される車山と練り物のきらびや
かさやからくり人形の舞が、
お囃子やテコの掛け声とともに春風にはこばれ、
夢の中に入っていくようで、
犬山祭はかけがえのない特別の時間と空間です。
しかし一方、今まさに世界中を覆わんとする
コロナウィルスの拡大も、
地球的規模で全人類未曽有の脅威となりつつあります。
ユネスコの無形文化遺産となった犬山祭には、
2日間でほぼ50万人の観光客が集まりますから、
われわれの地域の問題だけではなくなりました。

ところで、犬山祭は江戸時代まで、
白山針綱大神宮例祭と呼ばれてました。
日本人の信仰の、ふるさとの先祖と山岳信仰が
祭の基盤にあるのです。
車山行事(やまぎょうじ)は中止しますが、
針綱神社での神事は行われます。
神事という精神性は途切れることなく継続し、
パンデミックには科学的に対応したと
二重思考すればいいのではないでしょうか。

そこで、車山行事を中止したこの際、
皆さんで考えていただきたいことがあります。
それはわれわれが毎年犬山祭を続けてきたことによって
故郷のコミュニティが維持されてきたという事実です。
コミュニティは共同体と訳されますが、
地域社会はみんなの助け合い、
支え合いの精神で成り立っているということです。
犬山城下町は近年大勢の観光客でにぎわい、
とてもありがたいことではありますが、
よく観察してみると確実に少子高齢が進んでいますし、
一昔前に比べるとコミュニティ力も低下しています。
この時代の流れを受け、
犬山祭保存会は三年前から一般社団法人になりました。
われわれは各町内会をベースにするものの、
因習にとらわれない祭と犬山を愛する人たちの
広域な仲間集団と考えてよいでしょう。
そしてわれわれのビジョン(理念)に
「コミュニティをつなぐ・ひきつぐ・そだてる」
という旗を掲げました。

結論を言います。
犬山祭をやることはわれわれの目的ではなく
手段と考えたいのです。
目的は、まちづくりを支える
仲間のネットワークをつくることです。
そして、その目的のために犬山祭は他に代えがたい、
最高の手段なのです。
今年の犬山祭は中止になりましたが、
祭を支える皆さんのエネルギーは消さないでください!
パンデミックをねじ伏せ、
いずれこの無念を晴らしてやろうと誓ってください!
コミュニティを持続させるための力を養ってください!

一人でも多くの人に生きる喜びと、
祭の楽しさを味わっていただくためにはどういう
人間関係を築いたらいいのか話し合ってください!

そのためには、地域の人たちを元気づけなければなりません。
子どもを育て、若者を励まし、女性の力を借り、
高齢者や障がい者に気を配り、
われわれのコミュニティをつなぎ・ひきつぎ・そだてる気持ちを持たねばなりません。
わたしたちは、先人からたまわった犬山祭を、
更にブラッシュアップし、
未来の若者たちにプレゼントするために、
今は一度地下水となって潜り、又、
いずれ地表に湧き出ようではありませんか。

犬山祭をテーマに、皆さんの活発な議論を期待します。

犬山祭保存会長 石田芳弘

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